2番西岡の送りバント作戦を振り返る
前回は鳥谷の送りバントについて書きました。
西岡の2番についても触れました。
西岡の送りバントに同感というコメントのほか、その直後の回、「西岡が送りバントを失敗した」との情報をいただき、私はその場面を見られませんでしたので、“虎テレ”でその場面を見て検証をしてみました。
ゴメスのタイムリーヒットで勝ち越した次の回の先頭、代打狩野がヒット。
つづく上本。 送りバントの構えから、初球を強振、見事に無死1・2塁としました。
この回から登板した巨人の高木(京)投手は、少なくとも何らかの動揺はあるはずです。
カウントも2ストライクまでいき、結局、荒れ球と思われる球で送りバント失敗しました。
はたしてこの場面、送りバントのサインでよかったのか?
前のイニングの鳥谷の送りバントとは状況が違います。
既に勝ち越していました。
どんな形であれ、狩野と上本が外野までもっていっています。
西岡なら、ヒットが打てそうな気配は感じられます。
ここで西岡送りバントでは、今までの大和と同じでないでしょうか?
大和と西岡の違いがこういう場面で発揮されるのではないでしょうか?(大和はセンターの守備でも十分阪神に貢献できるかけがえのない、すばらしい選手です。もちろん打撃・走塁でも。)
昨日の記事で、西岡にもバントを・・・ということを書きましたが、今回の場面は違うでしょう!!
みすみすアウト1つ献上して、鳥谷・ゴメスに期待をするというのでしょうか? 数日前の強硬策で併殺打でチャンスをつぶした場面が頭をよぎったのでしょうか?(同じに見えるケースでも試合の流れ・状況がひとつひとつ違います)
ランナー2塁というのは、基本1ヒットで得点できる計算です。(もちろん本塁まで帰れない場合もありますが・・・)
基本3割バッター(の能力を持つ)西岡・鳥谷・ゴメス・マートンが3人続くのです。
3つのアウトのうち、誰かひとりヒットを打てばよいのです。確立からすれば、必ず得点できるのです。
いくら西岡とはいえ、ランナー1・2塁での送りバントは難しいでしょう。たとえ成功しても、2アウトのうち3割打者が2人では、得点できる確率は、6割です。ランナー2・3塁で2点欲しい場面でもありません。今回の場合、1点でもよいのです。
このように考えれば、ここまでチャンスをつくったら、西岡・鳥谷・ゴメス・マートン・福留と続く打線、普通に打って勝負をする場面だったのではないでしょうか!?
西岡本人も「ここはバントのサインではないでしょう」と思ったかもしれません。
(おいしいところだ、という本人本位の考えを除いてもです。)
「ここは送りバントだろう』と思えば、もしかしたら、西岡も納得の作戦で、バント失敗しなかったかもしれません。
心と行動が一致しないから良い結果が出なかったのか?とも、私は感じてしまします。
何かちぐはぐな作戦というのは目立ってしまいます。
もちろん前のイニングの鳥谷の送りバントの作戦は成功しましたから悪いことばかりではないのですが・・・。
しかし、イマイチ乗り切れない阪神の原因は、こういったことの積み重ねであり、この試合の勝利に消されてしまう作戦ミス!? を反省することで解決していくのではないでしょうか!!
確立、確率と机上の計算とのご意見も当然あるかとは思いますが、試合の流れからみても、実は、西岡には打たせるべきだと思うのです。
その打席のなかの西岡の判断で、送りバントの構えを見せるだとか、それは、西岡の持ち味で、巨人がどういう作戦をとってくるのだろうと探りを入れる、それが西岡有利に打てる状況を作り出し、結果、タイムリーヒットを打つ、これがここ最近、いや、ずっと前から願っていた西岡2番のメリットだと思うのです。