侍ジャパンの盲点
世界野球WBSCプレミア12は、日本代表侍ジャパンの粘り強い戦いで、第3位と立派な成績で終わりました。
優勝してほしかったという声もあると思いますが、これがトーナメント戦の難しさです。
いくら強いチームでも負けることがあります。
時の運というモノが勝敗に左右し、また、それがトーナメント戦の醍醐味なのかもしれませんね。
ところで、大会終了後、日本に戻ってからの小久保監督の記者会見では、次のような旨の言葉を発していました。
『投手陣には事前にある程度の役割を伝えたほうがよい』
主に準決勝、韓国戦での継投の失敗を悔やんでのことだと思います。
レギュラーシーズンでは、先発していた投手がリリーフとして登板もしました。
投手コーチには、巨人・西武でリリーフ投手として大活躍した鹿取コーチがいました。
なのに、何故?
鹿取投手は、リリーフ専門で現役時代を過ごしてきました。
先発投手が一時的にリリーフ投手を務める難しさの気持ちを理解することは、もしかしたらできなかったのかもしれません。
投手は自分の力を発揮することで精いっぱいです。
監督・コーチ陣はその選手の能力をどのようにして最大限、活かせるかが仕事だと考えます。
その点、リリーフとして実績・経験十分な鹿取コーチも、臨時のリリーフにまわった投手に関わるケアはできなかったということなのでしょうか!?
話しは今年の阪神になりますが、シーズン最終の2試合、先発の能見投手がリリーフで登板しましたが、両試合とも失点を許しました。
今シーズンは先発でイマイチな成績だったこともありますが、打線との絡みで勝利できなかったときもあり、決して最悪の状態だったわけではないと思います。
しかし、最終の大事な試合でのリリーフ登板で2試合連続失敗をしてしまいました。
リリーフでは、基本、点を取られてはいけないという重い責任があります。
その点が、打者ひとりだけ抑えればよいという、先発投手とは異なる仕事となるのですね。
野手出身の小久保監督がこのリリーフ投手の気持ちを察するのはもちろん、一流のリリーフ投手だった鹿取コーチでさえ、ケアできなかった投手陣の役割の盲点だったのでしょうか!?